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 日本では2003年春の国会で「個人情報保護法」が成立しました。

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 個人情報保護の動き   4/4

日本における個人情報保護の動き


 コンピュータの活用が進み、大量に蓄積された個人情報の漏洩や不正利用の危険性が高まる中、 先進諸国では早くから個人情報保護に関する立法措置が進められてきたことは前述の通りですが、 日本においては、その対応に遅れをとっていました。

 日本では、OECDの勧告を受けて、1988年(昭和63年)に公的部門(国の行政機関)のみを対象とする 「行政機関の保有する電子計算機処理に係る個人情報の保護に関する法律」が制定されました。 その後、地方公共団体レベルでは、個人情報条例が制定され、平成14年4月1日現在、2,161団体(全3288団体中)が制定しています。

 一方、民間部門の個人情報保護に関しては、1989年(平成元年)に「民間部門における個人情報保護のためのガイドライン」 が提示されますが、拘束力もなくあまり普及しませんでした。
 そんな中、民間部門においては、各業界ごとの実態に合わせたガイドラインが作成され自主規制に委ねられていました。
業界団体等が作成した個人情報保護に関するガイドラインの例
 ・(社)情報サービス産業協会「情報サービス産業 個人情報保護ガイドライン」
 ・(財)インターネット協会(旧電子ネットワーク協議会)「電子ネットワーク運営における 個人情報保護に関するガイドライン」
 ・電子商取引推進協議会「民間部門における電子商取引に係る個人情報の保護に関するガイドライン」
 ・(財)日本データ通信協会「電気通信事業者における個人情報保護に関するガイドライン」
 ・(社)全国学習塾協会「学習塾における電子計算機処理に係る 個人情報の保護に関するガイドライン」
 ・(社)日本ダイレクト・メール協会 「DMに関する個人情報保護ガイドライン」
 ・(社)日本通信販売協会「通信販売における個人情報保護ガイドライン」
 ・(社)日本マーケティング・リサーチ協会「マーケティング・リサーチ産業個人情報保護ガイドライン

 しかし、住民基本台帳ネットワークシステムの稼動開始や相次ぐ個人情報漏洩事件、1995年のEU指令の採択によって加盟各国以外(第三国) への個人情報移転に求められる充分なレベルの保護措置に必要性などから、包括的な個人情報保護の推進気運が高まります。

 旧通産省は先のガイドラインを改正し、1997年、「民間部門における電子計算機処理に係る個人情報の保護に関するガイドライン (平成9年3月4日通商産業省告示第98号)」を発表し、その翌年には、個人情報の取扱いが適切な事業者に対してインセンティブを与えることによって、 同ガイドラインの普及させることを目的に、 (財)日本情報処理開発協会(JIPDEC) によって同ガイドラインに適合する事業所を認定する 「プライバシーマーク制度」が発表されます。

 1999年には、個人情報保護に関する国内基準として、 JIS Q 15001「個人情報保護に関するコンプライアンス・プログラムの要求事項」 が制定され、「プライバシーマーク」の認定基準はJIS Q 15001に変更されます。

 現在、個人情報保護に関する自主規制認定制度には、(財)日本データ通信協会 が1998年から実施している、「電気通信事業者」および「発信者情報通知サービス(ナンバーディスプレイなど)の事業用利用者」を対象とした 「個人情報保護マーク」の制度や、2002年より米国の個人情報保護団体が実施する 「TRUSTeプライバシーマーク制度」などがあります。

 しかし、これらの業界ガイドライン、自主規制認定制度には法的拘束力を有するものではないことから、1999年、政府の情報通信技術戦略本部に 個人情報保護検討部会が設置され、立法化に向けた検討が始まります。
 2001年3月、第151回国会に「個人情報の保護に関する法律案」が提出され、審議が続けられますが、メディア規制・情報発信規制への懸念が取りただされ、 マスコミを中心に広範な世論の反対から4度の国会審議の末、2002年第155回国会において審議未了のまま廃案となりました。
 政府は、メディア規制の側面を緩和した改訂案を2003年3月に閣議決定し、同年4月、第156回国会に再提出され成立、同年5月30に公布されました。

個人情報の保護に関する法律


 日本国における「個人情報保護法」の制定については、賛否両論あり、様々な議論が繰り広げられました。筆者も、この法律が完璧であるとは思いません。
 しかしながら、全世界的に個人情報保護の必要性が高まる中、法律の有無に関わらず、 国際社会の一員として個人情報保護に対して無関心であってはならないのです。

 情報化社会は、間違い無く確実に浸透していきます。その中で、経済社会の発展、生活レベルの向上にむけた個人情報の活用は必然的とも言えます。 一方で、その活用を誤ることで、単にプライバシー侵害のみならず、名誉や財産、生命を脅かすことに成りかねない問題に発展する危険性をも秘めています。
 企業として、そして私達一人一人の問題として真剣に考えることが求められているのです。

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